CZAPEK | チャペック 2024新作 スタイルの世界を歩いてみよう。チャペック「プロムナード」

　シンプルさ、スタイル、本質的なもの、そして喜び。チャペックが2024年の新作として、Watches & Wonders 2024で、これら4原則を雄弁に表現し、ムーブメントの卓越性と美学を融合させ、現代の洗練性を再定義する新しいコレクション「Promenade - プロムナード」を発表しました。

アイデアから成果へ - 新しいコレクションの誕生

　2015年、メゾンは歴史的な創造者に敬意を表し、19世紀の天才フランソワ・チャペックのエッセンスを腕時計の中に表現しました。このコレクション、ケ・デ・ベルクのラインには、当時のエレガンスとウォッチメイキングの匠の技術がすべて詰め込まれており、間違いなくチャペック美学の重要な柱の一つです。

　それ以来、他の創造的な領域を探求し、フォーブル・ド・クラコヴィ、アンタークティック、プラス・ヴァンドームなどの他のコレクションを通じて、メゾンは美的アイデンティティ、ユニークな特徴を築き上げてきました。その創造的大胆さにより、オリジナルの歴史的エッセンスを昇華し、現代世界に投影するだけでなく、独自のコードを構築することも可能になりました。これらのスキルと経験は、この進化と成熟を体現するラインへの欲求を引き起こしました。しかし、このコレクションの本当の複雑さは、そのシンプルさの中にあります。シックで現代的な時計は、スタイルとメカニカルな洗練を理解する人たちを魅了します。

　この新しいコレクションであるプロムナード製作の目的は、シックでリラックスした、そして非常に装着感がよく、真にモダンでエレガントなアイデアを実現することでした。ケースはスリムではならず、そのためにはマイクロローターを備えたムーブメントが必要でした。したがって、もともとはスポーティなアンタークティック・コレクション用に開発されたチャペック社製キャリバーSXH5の強みをこの新しいコレクションに反映させることは自然な決断でした。

　プロムナードのスタイルは、搭載されているキャリバーのスポーティな起源を微妙に反映していますが、スポーツ・ウォッチのカテゴリーに属するものではありません。「スポーツ・ウォッチはモダン・クラシックであり、これからも私たちとともにあり続けますが、このジャンルは創造性の限界に非常に近づいていると私たちは感じています」とチャペックのCEOであるザビエル・デ・ロックモーレルは言います。

「私たちはカラー、テクニック、マテリアルを駆使して遊ぶのが大好きなので、プロムナードは時を計測する計器ではなく、創造的な表現のためのキャンバスでもあります」

2つの文字盤のために蘇らせた装飾技法

「人間と同じように、時計でもフェイス、つまり文字盤は、最初の出会いで、その人の性格をかなり明らかにします」とザビエルは言います。「そして、私たちが着用する時計の選択は、私たちの魂の一部を明らかにします」

　ウォッチメイキングの伝統と、クラフトマンシップにしっかり根付いたプロムナード・コレクションは、人生へのリラックスしたアプローチ、遊びごごろと生きる喜びの感覚を注入した、静かながら自信に満ち溢れた洗練さを物語ります。

　チャペックは伝統的なウォッチメイキングのルールを深く尊重しています。ですから独自のルールである「シンメトリー」を曲げてしまうことがあります。そのため、プロムナードのダイヤルの特徴は「非対称」です。デザインはすべて4時30分位置に配置されたスモールセコンドダイヤルから放射状に広がりダイナミックな緊張感を生み出しています。そして流れるような動きに応じて光と影の興味深い遊びを創り出すことに重点を置いています。そのために、ギョーシェ、スタンピング、エナメルという3つの古典的な文字盤装飾技法が新しい方法で採用されています。

「グット・ドー（Goutte d’Eau）- 水滴」は、グランフー・エナメルの美しさが魅惑的な効果を演出しています。時計が動き始めると目の錯覚が生まれます。雨粒が静かな池の水面に落ちると、波紋がスモールセコンドのサブダイヤルから放射状に広がっていくように見えます。このダイヤル製作を担当したのは製造パートナーであるドンツェ・カドラン社です。グット・ドーのダイヤルカラーはサファイアブルーです。

　ギョーシェ・ダイヤルの「ソレイユ（太陽）」は、シャープでモダンなアプローチでギョーシェ彫りを表現しました。スモールセコンドのサブダイヤルは太陽を表し、細かくカットされたギョーシェ彫りの太陽光線がそこから放射されます。チャペックは長年のパートナーであるメタレム社とともに、この新しいギョーシェ彫りを開発しました。手作業によるギョーシェ・ダイヤルはシャンパンとナイトブルーの2色からお選びいただけます。

　ダイヤル装飾の美しさを際立たせる一方、その他の要素は最小限に抑えられています。細いアローシェイプの針はセミ・スケルトンになっており、アプライド・インデックスは光を反射するようにダイヤモンドカットの角度が付けられた台形型のインゴットになっています。

　近代的な垂直統合以前のスイス、ウォッチメイキング全体を支配していたエタブリサージュの伝統に取り組むことで、チャペックは非常に専門化した製造者のスキルを活用して、このようにレアなダイヤルに命を吹き込んでいます。「私たちは、古典主義と伝統的なメティエダールについての一般的な概念を再解釈することで、美を追求し続けています」とザビエル・デ・ロックモーレルは説明します。「私たちの創造的な開発は、継続的な反復によって行われ、十分に優れていないものを除外するために、多くのアイデアとテストと生成します。また異なる考え方、異なる才能、異なるスキル、異なる経験を融合するという私たちの協力的なアプローチは大きな強みであり、このプロセスを促進するのに非常に役立ちます」

スリムなケースと卓越したキャリバー

　エレガンスのスピリットに忠実であり続けるプロムナードのケースは、チャペックのアイコンであるファーストモデル、ケ・デ・ベルクに敬意を表しています。その結果、サンドブラスト加工がなされた凹型シェイプのケースサイド、特徴的なラインを描くリューズガード、文字盤全体を露わにするスリムなベゼルのおかげで、革命というよりは現代的な進化が生まれ、ファミリーの一つであると認識できます。重要な点は、38mmのケースの厚みは搭載するムーブメントが許す限りスリムであること、つまり10mm未満であるということです。

　2020年5月の発表以来、自動巻きのキャリバーSXH5は進化を続けてきました。プロムナードでは、チャペックとそのエンジニアは純粋に文字盤の美しさのために、その構造に手を加えました。これはメゾンの「なによりも美しい」アプローチを示すもう一つの例で、スモールセコンドの機構は文字盤上の表示の下、つまり同軸上に配列されました。

　ムーブメントは、フランソワ・チャペックが製作した19世紀のポケットウォッチにインスピレーションを得た7つのスケルトン化されたブリッジによってすぐに認識できます。プレートとブリッジには、面取り、ストレート・グレイン、手作業により施されたインワード・アングルなど、高級時計に見合う仕上げがなされています。振動数は4Hz（28,800振動/時）、100%リサイクルされたプラチナを使用したマイクロローターを備えたSXH5は、約60時間のパワーリザーブを供給します。

　プロムナード・コレクションは、世界中の指定販売店、スイス、ジュネーブにあるチャペック・ブティックおよびczapek.comで購入することができます。デリバリーは2025年の第2四半期に開始される予定です。