FREDERIQUE CONSTANT | フレデリック・コンスタント BASEL WORLD2017 新作 「フライバック クロノグラフ マニュファクチュール」
6年にわたる開発から、部品の製造、最終的なキャリバーの組み立てまで、すべて自社で行われたフレデリック・コンスタントの「フライバック クロノグラフ マニュファクチュール」は、まぎれもない傑作です。しかし最も重要なのは、自社製フライバック クロノグラフ マニュファクチュール キャリバーを搭載したこの時計が、50万円台で提供されている点でしょう。
フライバック クロノグラフの機能
このFC-760キャリバーは、1930年代のフライバック クロノグラフに触発された、従来のクロノグラフを超越したいという願望の表れでもあります。イベントの経過時間を測定するストップウォッチとして一般的に使用されるクロノグラフ機構に、フライバック機能を加えることで、毎回リセットする必要なく、クロノグラフを操作することが可能です。このフライバック機能により、プッシュボタンを1回押すだけでクロノグラフの停止、リセット、再スタートが行えます。この機能は、例えばレース中の経過時間の計測などに欠かせません。
星型歯車(特許取得)
高品質クロノグラフの特徴の1つは、ベアリング上で回転し、「スタート、停止、リセット」の3つの機能を制御するコラムホイールです。従来のメカニズムでは、この部品に複数の柱(ピラー)状の歯があります。これに対しキャリバーFC-760では、標準的なコラムホイールの代わりに星型ホイールが採用されています。この部品が、スタート/停止用プッシュボタンで制御する作動レバーとともに、メカニズムのこの上なくスムーズな操作を可能にしているのです。
革新的な開発
フレデリック・コンスタントの時計製造チームは、ブランドの革新力を新たな高みへと引き上げるために、絶え間ない努力を惜しみませんでした。最も複雑なコンプリケーションの一つとされるフライバック クロノグラフの製作には、特殊な専門知識はもちろん、それを組み立てていくための熟練の時計職人が必要です。発端のデッサンから設計、試作、そして最終的なタイムピースの完成に至るまで、長期間にわたる製造工程を経て、構造上・力学上のさまざまな課題を克服し、信頼性の高い新型FC-760ムーブメントの開発に成功したのです。
新型キャリバーFC-760には、モジュール構造を採用しています。233個の部品(そのうちフライバックモジュールの構成部品はわずか96個)で構成されるこの強力なムーブメントは、ローターが両方向に回転し、38時間パワーリザーブを確保します。フレデリック・コンスタントが生み出すクロノグラフ機構の構造がいかに精巧であるかは、それがたった96個の部品で作られていることを考えれば明らかでしょう。批判精神の持ち主は、部品数が少ないのは品質が劣るからではないかと言うかもしれませんが、それは大きな間違いです。それどころか、初めてリューズの上にあるクロノグラフ用プッシュボタンを放したその瞬間に、機能的関係がいかに徹底的に考え抜かれているかを理解できるのです。クロノグラフ始動時の手応えから、誤操作防止システムの力がはっきりと感じられます。とはいえ、プッシュボタンを押す操作も、これに続く停止とリセットの操作も、極めてスムーズです。
あらゆるクロノグラフにおいて絶対に不可欠なのがクラッチです。クラッチの役割は、必要に応じて時計の動力源であるムーブメントと歯車機構、あるいはカドラチュールと呼ばれる文字盤と地板の間にある機構を連動させることです。これを実現するために、時計職人たちは、従来型コラムホイールの水平カップリング、やはり従来型の振動ピニオン、そして最新式の垂直クラッチの3種類の構造を熟知しています。キャリバーFC-760の設計者たちは、2つの歯付きピニオンを採用した新型の回転部品を考案しました。プッシュボタンを押すと2つの “物語” が連結する、極めて独創的な仕組みです。この新型部品は、ムーブメントの下側でセンターセコンド針を回転させます。上側の所定の部品を通してこの回転が作動機構へ伝わり、クロノグラフ針を回転させます。一方で、センターセコンド針は9時位置にあるスモールセコンド針を駆動し、これが同時に回転します。クロノグラフ針の回転は、3時位置にある30分積算計に記録されます。
スタート/停止用プッシュボタンをもう1度押すと、クラッチレバーが僅かにスライドしてクロノグラフ機能が停止します。小さなロックレバーによって、2本の針はそれと同時にちょうどその位置で停止し、極めて正確な表示を保証します。上側のプッシュボタンを使えば、この停止操作は何度でも繰り返すことができます。下側の4時位置にあるプッシュボタンを押さない限りクロノグラフはリセットされません。
ダイレクトフライバック
4時位置のプッシュボタンを1回押すだけで、タイマーは再びゼロから発進します。このとき、プッシュボタンとこれに連動するメカニズムによって、瞬時に3つの操作が順に行われます。まずクラッチが連結解除され、次に、復針ハンマーによってクロノグラフがリセットされます(ハンマーの傾斜面により2つのハートカムが回転してクロノグラフ針が再び元の位置に戻ります)。そして最後に、プッシュボタンを放すと同時にクラッチが連動して再び針が動き出すのです。プッシュボタンを押してから再びクラッチレバーがかみ合うまで、たった1回の操作でこの非常に複雑な一連の動きが起こります。新型キャリバーFC-760の構造における、優れた特徴のもう一つの例です。
最後に、注目すべきもう一つの特徴は、クロノグラフムーブメントの入念なデザインでしょう。ベースキャリバーに無理やりクロノグラフモジュールをフィットさせたようなものではなく、いずれも自社製造の2つの機構を巧みに組み合わせた、信頼性の高いきわめて精巧なムーブメントに仕上がっています。
フレデリック・コンスタントの本質を象徴するデザイン
「フライバック クロノグラフ マニュファクチュール」は、フレデリック・コンスタントを象徴した特徴を備えています。本コレクションには主な2つのバージョンが登場。1つは、シルバーまたはダークグレーの上品なダイヤルを採用した本質的にカジュアルなデザイン、もう1つは、クル・ド・パリ装飾を施したシルバーダイヤルにブラックでプリントされたローマ数字とブレゲ針をあしらった、よりクラシカルなデザインです。いずれも、ステンレススティールまたはローズゴールド加工ステンレススティールです。3時、6時、および9時の位置にそれぞれ、30分積算計、針による日付表示、スモールセコンドカウンターが配され、シースルーケースバックからはマニュファクチュール製ムーブメントの特徴であるペルラージュ装飾とコート・ド・ジュネーブ装飾を施した新型FC-760ムーブメントを眺めることができます。
Flyback Chronograph Manufacture
フライバック クロノグラフ マニュファクチュール (写真右上から順に)
Ref.:FC-760DG4H4
ケース径:42mm
ケース素材:SS(ローズゴールド加工)
防水性:5気圧
ストラップ:ブラウンのアリゲーター
ムーブメント:自動巻き、Cal.FC-760(自社製)、毎時28,800振動、38時間パワーリザーブ、32石
仕様:時分秒、スモールセコンド、フライバッククロノグラフ、 ポインターデイト、サファイアクリスタルガラス風防、シースルーケースバック、ダークグレーダイヤル
価各:582,000円(税抜)
【バリエーション】
Ref.:FC-760DG4H6/ダークグレーダイヤル/SS(サテン仕上げ)ケース/ブラックアリゲーターストラップ/価格:539,000円(税抜)
Ref.:FC-760MC4H4/シルバーダイヤル/SS(ローズゴールド加工)ケース/ブラウンアリゲーターストラップ/価格:582,000円(税抜)
Ref.:FC-760MC4H6/シルバーダイヤル/SS(サテン仕上げ)ケース/ブラックアリゲーターストラップ/価格:539,000円(税抜)
Ref.:FC-760V4H4/シルバーダイヤル/SS(ローズゴールド加工)ケース/ブラウンアリゲーターストラップ/タキメータースケール/価格:582,000円(税抜)
※2017年3月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
BRAND NEWSフレデリック・コンスタント ブランドニュース
-
フレデリック・コンスタント日本初のブティック「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」が2023年10月20日(金)東京・銀座にオープン
2023/10/19
-
2020新作 現代的にアップデートした人気モデルに日本限定が登場。フレデリック・コンスタント「クラシック インデックス オートマチック ハートビート」
2020/05/29
-
2020新作 ハートビートにムーンフェイズ、マリンテイストを添えた日本限定モデル。フレデリック・コンスタント「クラシック ハートビート ムーンフェイズ」
2020/05/29
BRAND CONTENTS フレデリック・コンスタント コンテンツ一覧
INFORMATION
フレデリック・コンスタント(FREDERIQUE CONSTANT)についてのお問合せは・・・
フレデリック・コンスタント相談室
TEL: 0570-03-1988
フレデリック・コンスタント ブランドページを見る