MONTBLANC | モンブラン Watches & Wonders 2015 新作ウォッチ ヴィルレトゥールビヨンシリンドリック ナイトスカイジオスフェール
ウォッチメイキングの冒険の航海
ジュネーブで開催された2015 年国際高級時計見本市(SIHH)で、モンブランはトゥールビヨンシリンドリック ジオスフェアヴァスコ・ダ・ガマを発表しました。華やかなダイヤルが目を引く、温かみのあるレッドゴールドケースの限定コレクションは18本のみ製作されました。モンブランの開拓者精神を駆り立てたのは、歴史的な探検家ヴァスコ・ダ・ガマを歴史的冒険への導いたものと同じ、革新性、正確さ、強い意志という価値観です。
このたび、この探検家の遺産を称えるため、モンブランの熟練した時計職人たちは、2つ目のタイムピースを製作し、夜空に瞬く星を唯一の道しるべとしてインドへの未知の航路に乗り出したヴァスコ・ダ・ガマへの敬意を再び形にしました。シリンドリックトゥールビヨンと独自の機能的なワールドタイム表示を兼ね備えたこの2代目モデルは、18Kホワイトゴールドケースで、先代と同じく18本限定です。
「正確さ」のあくなき追求
ヴァスコ・ダ・ガマは、1497年7月8日、4隻の小型船とともにリスボンのレステロを出港しました。旗艦は、重量120トン、全長27メートル、幅8.5メートル、ドラフト2.3メートルで、帆を372平方メートルまで広げることができる、乗組員60名のnサン・ガブリエル号。ヴァスコ・ダ・ガマが目指したのは、インド沿岸でした。この航海によって、インドの南沖の航路が開かれ、ヨーロッパの人々が宝石や貴重なスパイス(コショウなど)を法外な価格で輸入しなければならなかった原因であるアラビア、ペルシャ、トルコ、ベニスの中間商人たちを排除することに成功。
以後、ポルトガル人は海洋国家、貿易国家としての確固たる優位性を築きました。ヴァスコ・ダ・ガマの遠征が成功した要因は突き詰めて言えば、この指揮官の勇気、行動欲、危険をいとわない姿勢、そしてとりわけ、彼の正確さに対する飽くなき追求にあったと言えるでしょう。これらの要因は、今日の高級時計製作においても同じように重要な特質です。
ヴァスコ・ダ・ガマ その足跡
1497年11月4日、艦隊はアフリカ南西沖のセントヘレナ湾に到着しました。数日後、3隻のポルトガル船は喜望峰のまわりを大きな弧を描くようにして入港し、11月25日にモセルバーイに上陸。ヴァスコ・ダ・ガマは1498年5月20日、マラバル海岸にあるカルカッタの地点で、ようやくインドに到着しました。史上初めて、ヨーロッパの帆船がアフリカ南端まわり航路を経由してインドに辿り着いたのです。貴重な香辛料の貨物をたっぷり積んだヴァスコ・ダ・ガマ艦隊は、1498年10月8日にポルトガルへと帰国する航海に出ました。艦隊の先頭の船は1499年7月10日に祖国に到着。ヴァスコ・ダ・ガマ自身は9月9日に、彼の凱旋を迎える宴の準備が整ったリスボンに上陸しました。この遠征により、ヴァスコ・ダ・ガマは、ヨーロッパからインドに向かう継続可能かつ安全な航路を最初に確立したヨーロッパ人となり、北半球と南半球を結ぶ橋を築いたのです。そして、彼の後継者たちはマカオを東西の通商拠点とし、その橋をさらに拡大していきます。ヴァスコ・ダ・ガマの功績は、地理的にとどまらず商業的にも文化的にも南北両半球に住む人々の暮らしを、何世紀にもわたり結び付けてきました。モンブランヴィルレトゥールビヨンジオスフェアはこの偉大な探検家に敬意を表し、その偉業と同様にウォッチの世界で南北の半球に橋を架けます。
モンブラン トゥールビヨン シリンドリック ナイトスカイ ジオスフェア
モンブランのムーブメント開発の中枢であるヴィルレのマニュファクチュールは、画期的な革新により、スイス高級時計製造を進化させ続けています。モンブランの時計職人たちにインスピレーションを与え、時計学史に残る功績を達成させたのは、ヴァスコ・ダ・ガマの新世界発見への熱望と揺るぎない勇気でした。完成した「トゥールビヨンシリンドリックナイトスカイジオスフェア」は、単に複雑なウォッチであるだけでなく、直径47mmのケースと特徴的な大きなダイヤルで人目を引きます。ローカルタイムを時針と分針で表示するトリプルタイムゾーン。
常に作動し続け単独で調整できるホームタイムは6時位置に配された立体的な12時間表示のローズ・デ・バン(羅針盤)上に表示。デイナイト表示とともに、北半球と南半球のふたつの半球儀で世界の24の時間帯を表示。
それらの機能を提供するのは、手巻きキャリバーMB M68.40です。
ダイヤルに封じ込まれた波乱万丈の冒険物語
18Kホワイトゴールドのダイヤルは、幾層にも重なり立体的なダイナミックさを見せています。ふたつの半球儀がはめ込まれた下部が最も特徴的な印象を残します。ダイヤルの上部は漆黒で、アベンチュリンガラスで装飾されています。これは夜空を表現したもので、磨き上げられた堂々たるブリッジを持つトゥールビヨン機構の見事な背景となっています。精巧に仕上げられたダークグレーの下部には、ふたつの半球儀の他、立体的なローズ・デ・バンの形のホームタイム表示。さらに羅針盤上を動く時針は、フルール・ド・リスの形に作られています。ふたつの半球儀は南北半球の昼夜の経過を表示します。半球儀に施された彫刻とミニチュアペインティングは、大陸の輪郭と大陸を隔てる海を克明に描き出しており、経緯線も微細に描かれています。これらの半球儀の周りを、ワールドタイムを示す2つの24時間表示(デイ/ナイト表示)のディスクが、1日に1回転します。北半球のディスクは時計回りに、南半球のディスクは反時計回りに回転し、各半球の太陽が当たっている部分と当たっていない部分の1日の動きを確認できます。また、24時間ワールドタイム表示で経線を頼りに世界中のあらゆる地域の現在時刻を知ることができます。
ローズ デ バン(羅針盤)
常に作動し続け単独で調整できるホームタイム表示は、ダイヤル上の6時位置に配されています。これは、「発見のモニュメント(Padrao dos Descobrimentos:パドラオン・ドス・デスコブリメントス)」の足元の石畳に作られた大理石のモザイク画の巨大な羅針盤からインスピレーションを得たものです。このモニュメントはポルトガル人の発見者たちを記念する記念碑で、リスボンのベレン地区に建てられています。ミニチュアの彫刻のように、ウォッチ上の羅針盤は完全な手作業による4つのパーツで構成されています。
トゥールビヨン
モンブランは281個の部品で構成されるキャリバーMB M68.40を開発しました。その特徴は91個の部品から成る、円柱状のひげゼンマイによって駆動するトゥールビヨン機構です。パワーリザーブは48時間。テン輪の振動数は18,000回/時(2.5 Hz)です。14.5mmの直径を持つため、テン輪の慣性モーメントは59mgcm2です。現在、テン輪とひげゼンマイを製作する専門知識を持つマニュファクチュールはごくわずかしか残っていません。円柱状のひげゼンマイはフラットなタイプとは一線を画す「至上善(summum bo num)」と見なされ、最も精巧かつ高価なマリン・クロノメーター(海洋精密時計) にのみ使われていました。船に持ち込まれた貴重なクロノメーターは、船乗りたちにとってなくてはならないものでした。長期間にわたり高い精度で正しい時間を示し続ける時計が無ければ、外洋上で船が位置する経度を判断できなかったからです。今日に至ってなお、円柱状のひげゼンマイは最高の精度を実現し続けています。円柱状のひげゼンマイは、従来のひげゼンマイと同様に弾力性のある金属線を同心円状に巻いたものです。ただし、同一平面上で一点を中心に徐々に半径を大きくしながら巻き進む代わりに、同じ直径の円を重ねて巻き上げていきます。これにより、従来のひげゼンマイの弱点であった、重心のわずかなずれを排除できるのです。モンブランの時計職人たちの課題は、このタイプのひげゼンマイを小型化し、ウォッチのトゥールビヨン機構に搭載することでした。モンブランのヴィルレのマニュファクチュールにおける極めて高度な社内製作技術と、長年にわたり蓄積されてきた専門知識を駆使して、職人たちは決して「シンプル」とは言えない円柱状のひげゼンマイを作り上げ、さらにそのひげゼンマイに2つのフィリップスターミナルカーブを取り付けました。ゼンマイの両端に上向きのカーブを入れることにより、ひげゼンマイの「呼吸」の規則性が大幅に改善され、等時性のエラーがいっそう少なくなるのです。このようにして、モンブランはこのマスターピースにおいて、極めて高い精度を達成しました。トゥールビヨンのブリッジの、立体的な二重の曲線を描くエンドレスのループは他にはない美しさを生み出し、その下ではトゥールビヨンの大型のケージが60秒毎に軸の周りを1回転します。このトゥールビヨンのブリッジにおいて、モンブランは初めて従来の定型であった平面的な形から離れ、立体的なフォルムを採用しました。そのためこのトゥールビヨンのブリッジはダイヤル上の2つの半球儀と完璧に調和するのです。熟練した時計職人が、7日以上をかけてこの独特なトゥールビヨンのブリッジを完全に手作業で作り上げ、完璧なポリッシュ仕上げを施します。
操作
このウォッチの表示は、リューズ、8時位置の凸型のプッシュボタン、4時位置のケース側面に埋め込まれた調整器で設定できます。リューズを外側に引き出すとローカルタイムを設定でき、同時に2つの半球儀の24時間スケールでワールドタイム表示も調整できます。相対するボタンは、中央のローカルタイム、および6時位置のローズ・デ・バン上の、ローカルタイムに連動するホームタイムの微調整に使われます。一度すべての表示を正しく同期させれば、異なる時間帯でのローカルタイムは、8時位置のプッシュボタンを押すだけで設定できます。
このプッシュボタンでは時針を一時間ずつ進めるだけで、ダイヤル中央の分針は動きません。また、6時位置の
ホームタイムや2つの半球儀の表示も変わりません。旅行中には、中央部の時針と分針で便利にローカルタイムを確認でき、6時位置でホームタイムを、2つの半球儀の24時間表示のディスクで世界中のどの場所の時間も知ることができます。
ケース
モンブランのキャリバーMB M68.40(直径16?リーニュ)は、直径47mm、高さ15.38mmのホワイトゴールドケースに内蔵されています。アリゲーターストラップは、丁寧かつ贅沢なハンドポリッシュ仕上げが施された丸みのある4つのラグによってウォッチに取り付けられています。北半球の24都市、南半球の24都市の名前が、ケースバック上の対応する時間帯に刻印されています。また、限定生産数を示す01/18から18/18までの数字がケースバックのサファイアクリスタル上に刻印されています。
ヴィルレ トゥールビヨン シリンドリック ナイトスカイ ジオスフェア
Ref.:115053
ケース径:47.00mm
ケース厚:15.38mm
ケース素材:18 Kホワイトゴールド
防水性:3気圧
ストラップ:手縫いのブラックアリゲーター、18Kホワイトゴールドフォールディングクラスプ
ムーブメント:手巻き、cal.MB M68.40(モンブランマニュファクチュール)、、1分間トゥールビヨン、円柱状のひげゼンマイ、トリプルタイムゾーン(ローカルタイム、ホームタイム、ワールドタイム表示)18石、約48時間パワーリザーブ、毎時18,000振動(2.5 Hz)
仕様:耐傷性ドーム型サファイアクリスタル(両面に無反射コーティング)、バックねじ込み式18 Kホワイトゴールド、両半球の24の都市名を刻印、サファイアクリスタルのはめ込み枠、18Kゴールドダイヤル、ダイヤル上部には南半球の夜空を描いたアベンチュリンガラス、「peinture miniature(ミニチュアペインティング)」で描かれた2つの半球技、手作業で作られたローズデバン(羅針盤)型サブダイヤルによるホームタイム表示、中央の時針と分針は18Kホワイトゴールド、6時位置にブルーのホームタイム針
限定数:18本
発売:2016年
予価:275.000ユーロ(日本円価格未定)
※2015年10月時点での情報です。掲載当時の情報のため、変更されている可能性がございます。ご了承ください。
BRAND NEWSモンブラン ブランドニュース
-
2023新作 ベゼルで操作する世界初のクロノグラフ。「モンブラン 1858 アンヴェイルド タイムキーパー ミネルバ」
2023/04/13
-
2023新作 モンブラン峰の鳥瞰図を再現した大胆なブルーダイヤルの2つのリミテッドエディション。「モンブラン スターレガシー オートマティック デイト」「モンブラン スターレガシー クロノグラフ デイ デイト」
2023/04/12
-
2023新作 世界の14の最高峰とその登山に果敢に挑戦した登山家に敬意を表して。「モンブラン 1858 ゼロ オキシジェン 8000 カプセル コレクション」
2023/04/12
BRAND CONTENTS モンブラン コンテンツ一覧
INFORMATION
モンブラン(MONTBLANC)についてのお問合せは・・・
モンブラン お客様サポート
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-4
TEL: 0800-333-0102
モンブラン ブランドページを見る